オーファンドラッグ

オーファンドラッグをご存知ですか?

オーファンドラッグ(Orphan Drug)とは、患者数が少なく、治療法が確立していない難病に対する
希少疾病(きしょうしっぺい)用医薬品のことです。

新薬の研究・開発には、長い年月と膨大な費用がかかります。
なかでも原因が解明されていない希少疾病の治療薬の場合、開発に成功したとしても需要が少なく、
開発コストの回収が見込めないことから、積極的に取り組む製薬会社が少ないのが現状です。
英語のオーファン(Orphan)には、孤児(みなしご)という意味があります。
開発されない薬は、まるで見捨てられた孤児のような薬だということから、オーファンドラッグと呼ばれています。

そこで1993年からスタートしたのがオーファンドラッグに対する公的研究開発援助制度です。厚生労働省の指定基準を満たす治療薬の場合、研究・開発が行いやすくなり、オーファンドラッグとして指定される薬が増えてきています。

希少な難病だからこそ治療薬が必要です。
適切な治療手段がなく、新薬を待ち望む患者さんやご家族に一刻も早く薬をお届けしたい。

――その思いに突き動かされ、大原薬品はオーファンドラッグに取り組んでいます。

オーファンドラッグをご存知ですか?

オーファンドラッグ開発の課題

オーファンドラッグ開発の課題1

希少疾患の治療における課題の一つに、ドラッグ・ラグの問題があります。
ドラッグ・ラグとは、海外で開発・承認・販売されている医薬品が、日本で承認され医療現場で使用できるまでの時間差のことです。
海外の薬が自国で承認されるまで、たとえば米国では1.2年、欧州では2年かかるのに対して、日本では4.7年もの期間が必要です。

たとえば、急性白血病や悪性リンパ腫など、欧米では標準的な治療薬として使われているものでも、日本では未承認のため使用できず、高額な費用を払って海外から個人輸入するケースもあります。

こうしたドラッグ・ラグを解消することも、製薬会社の務めです。
抗がん剤や白血病治療薬、抗パーキンソン病薬など、これまで行ってきたオーファンドラッグの研究・開発の実績をより良い形へつなげるために、急速に進歩している抗体医療分野の技術も積極的に取り入れながら、「患者さんの希望と笑顔を大切にする」ことを社会的使命として進化していきたいと考えています。

オーファンドラッグ開発の課題2