けんこう名探偵

第1回 疲れ、だるさのお悩みに。セロトニンのヒミツを探る!

監修
東海大学医学部 抗加齢ドック 教授
慶應義塾大学大学院
政策・メディア研究科 特任教授
久保 明 先生

下腹を使って、ゆ~っくり息を吐けばいいのね。これならスグにできそう!
ところで、ストレスに負けないための食べものって、あるの?
たとえば、セロトニンは、トリプトファンという必須アミノ酸からつくられるけど、ビタミンB6と一緒にとらないと合成されない。
いろいろな栄養素を一緒にとらないと、体内で適切に利用されないんだ。

ストレスを軽くする方法 その2:栄養バランスのよい食事をとる

たんぱく質、炭水化物(糖質)、脂質を3大栄養素という。これらを分解してエネルギーにかえていくときに必要なのがビタミンやミネラル。腸の健康に役立つ食物繊維も大事だよ。
「〇〇を食べればOK」という考え方はやめること。この点をふまえたうえで、セロトニンやストレスに関する栄養素を紹介しよう。

トリプトファン
体内でつくることができないので、食事からとる必要がある必須アミノ酸の1つ。セロトニンのほか、ノルアドレナリン、ドーパミンなどの神経伝達物質の原料になる。豆腐、豚肉、牛肉など。
ビタミンB6
神経伝達物質のセロトニンの合成に不可欠。カツオ、マグロ、サケ、にんにく、牛レバー、バナナなど。
ビタミンB12
脳神経の正常な働きにかかわる。海苔、しじみ、あさり、サケ、牛・鶏レバーなど。
セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンの合成に不可欠。ひじき、きくらげ、干しエビ、パセリ、しじみなど。
カルシウムとマグネシウム
神経伝達物質を放出するときに不可欠。カルシウムは、牛乳、チーズ、ごま、わかめ、とろろ昆布など。マグネシウムは、わかめ、とろろ昆布、焼き海苔、干しエビなど。

さらにいうと、セロトニン効果をより高める食べ方があるんだ。

栄養バランス