雨のち晴れ

小児白血病と歩んできた一人の少年の物語

このスペシャルサイトは、青春真っ只中の1人の少年が、小児白血病を発症し完治までの経緯をコラムに致しました。今現在、闘病中の患者様・ご家族の皆様に、この病気に立ち向かった1人の少年の気持ち・思いが、皆様の勇気と希望に繋がればと願っております。

大原薬品も2011年11月25日、白血病治療薬「エルウィニア L-アスパラギナーゼ」の治験届を提出し本格的な開発がスタート致しました。

現在困られておられる患者さんのために、一刻も早く承認されるよう今後も鋭意努力致します。

最終話 あとがきにかえて

1.はじめに

『雨のち晴れ』をご愛読いただき、ありがとうございました。

これまで掲載した内容は全て私の実体験に基づくものです。私は『雨のち晴れ』を通して、現在闘病中の方とそのご家族、あるいは闘病生活を終えて学校や社会に復帰された方に少しでも元気を届けられたのなら幸いです。しかし、掲載した内容はあくまで私個人の考えですので、不用意な発言も多く、不快に思われた方もいらっしゃったのではないでしょうか。この場を借りてお詫び申し上げます。

私もこれまで小児がんと闘ってきました。もちろん「どうして自分だけ」と思ったこともあります。正直、病気に罹ってよかったと思ったことは一回もありません。ただ、私は闘病生活を通して気づいたこと、それはどんな些細なことでも「ありがとう」という感謝の気持ちを忘れないことです。医師や看護師のみなさん、養護学校のみなさん、中学校の友達、同じ病室で共に過ごした友達、そして家族。みんなの支えがあったからここまで来られたのだと思います。

2.小児がんについてできること

近年、小児がんは不治の病ではなくなってきています。病気を克服し、社会へ出て立派に働く人たちも増えてきています。しかし、小児がんに対する偏見は根強くあります。私も高校卒業後、推薦入学で入れるはずの専門学校に落とされたこともありました。今後の課題はそういった偏見をなくしていくことにあると思います。

今、私は小児がんに対する偏見をなくそうと、さまざまなことに取り組んでいます。昨年は背中に「右肺なし男・小児がんに理解を」と書いたシャツを着て、東京マラソンに出場し10kmを完走しました。私は手術で片肺を失くしています。それでも、小児がんを患ったことのある者でも走れるのだというところを示したかったからです。途中で何度もリタイアしようと思いましたが、諦めずに走り抜くことができました。一緒に走っていたランナーの皆様や沿道で応援してくださる皆様に背中を押され、とても力になりました。今年もまた「右肺なし男・小児がんの現状を知ってほしい」と書いたシャツを着て、10km完走を目指します。

3.おわりに

最後に、『雨のち晴れ』をホームページ上に掲載をしてくださいました大原薬品工業株式会社様に心より感謝申し上げます。

http://standupdreams.com/

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